
「表現は生産を刺激する」
建築家石山修武氏の「表現は生産を刺激する」がお気に入りです。ある表現によって、埋もれた技術が再評価され、様々なこれに関わる生産がされたり、新たな表現が新しいテクノロジーを生み出す力になるのです。決してテクノロジーや技術が先にあるのではなく、ある目的をもった表現(モノゴト)を実現するためにテクノロジーや技術あるのです。これがクリエイティブ原点です。
デザインはモノを創りだすのではなく、モノに内在する情報(コト)を創りだすのであり、モノとコトは切り離すことができません。音楽プレイヤーは性能で買われるのではなく、音楽プレイヤーが使われる風景や音楽と共に過ごす物語性の情報を共有する価値を買うのです。つまり、ユーザーエクスペリエンスか高い、使うと楽しい体験ができる(できそうかも)がモノを選ぶ基準になるのです。
「表現は楽しい?」
デザインは楽しくなければなりません。作家稲垣足穂の言葉「おどろいたり、きれいだなと思っているときは、「時間」はそこに無い」
そんな時間を過ごせる唯一が、デザイン・クリエイティブです。目的の見えないことを学ぶのは、楽しくありません。楽しければ、時間が経つのも忘れます。あるデザイナーの言葉「デザインの仕事をしていて辛いって思ったことがない。どんなに徹夜してもつらいと思ったことがない。なんで、1日は24時間しかないんだろうと思っている」がすべてです。
「デザインを学べば魔法が使えるかも?」
生徒に「魔法を使えるようになろう」と言っています。表現もこれを創る技術もコンピュータを使えば誰でもできることではなく、コンピュータを使って「どうやってやったの?とか、なぜこんなことができるの?」をできるようになれば、きっと魔法使いになれると言っています。だから、授業はちょっと魔法の時間にできればと考えています。
高校生の3年間、とても短い時間です。現在3年生を初めてデザインの授業を担当した時、正直、期待が殆どなく不安ばかりでした。生徒も不安だったと思います。ところが、数週間たつうちに時間を共有できる楽しさだけになりました。もちろん時々遅刻したり欠席するけど、吸収力があって、素直で、考えてデザイン制作に取り組んでくれました。きっと、言われたこと覚えるだけの授業ってつまらなかったんだろうな。デザインは生徒と大人(社会)をつなぐ本来の「メディア」になるなんてコトも実感できました。2年半過ぎた今、彼や彼女をみると一般的な高校生より「キラキラでちょっと大人感」があります。こんな短いと感じる時間を過ごせる場所が東京ネットウエイブです。

とても気さくな話しやすい先生です。
授業はとても分かりやすく、質問には的確に返答してくれます。
『普通じゃつまらないから、もっと工夫しよう。やってみよう。
でもその中での規則はしっかり作っておこう。』
とレイアウトの基礎とその楽しみ方を日々教えてくれます。
長谷川 晴香